中国、2024年知的財産権保護の進展に関する白書を発表
時間: 2025-05-15

 中国国家知識産権局(CNIPA)がこのほど、「2024年中国知的財産権保護状況白書」(以下「白書」)を発表した。この白書は、2024年度における中国の知的財産権保護の進展を「保護実績」「制度構築」「審査登録」「文化建設」「国際協力」などの側面から詳細に報告している。

 

 知財保護の成果として、全国の裁判所で新たに受理された知財関連の民事一審事件が45万件に上り、検察機関は知財侵害に関する逮捕審査を7646件受理した。公安機関は知財侵害および偽造品販売に関連する刑事事件を3.7万件立件し、市場監督部門は商標や特許分野の違法事件を4.39万件処理した。また、知財管理部門は特許侵害紛争に関する行政事件を7.2万件処理した。これらの取り組みにより、2024年の中国における知財保護に対する社会満足度スコアは82.36点に達し、過去最高を記録した。

 

 制度構築の分野でも大きな進展が見られた。知的財産権に関する法律、規則、規章が年間で約20件制定・改正され、関連する司法解釈が2件制定された。また、知財保護に関連する規範性文書や政策文書が20件以上公表され、地方レベルでは11件の関連法規が新たに施行された。これにより、中国の法制度がさらに整備され、知財保護の基盤が強化された。

 

 さらに、中国は国際的な知的財産権ガバナンスに積極的に参加し、その影響力を拡大し続けている。2024年には国際知的財産保護協会(AIPPI)の世界知的財産権大会を主催し、習近平国家主席が大会に祝辞を寄せた。また、第3回「一帯一路」知的財産権ハイレベル会議を開催し、世界知的所有権機関(WIPO)をはじめとする国際組織や各国・地域の知的財産権機関との交流と協力を深化させた。さらに、関連国や地域との司法協力や合同法執行活動も強化された。


出所:国家知識産権局公式サイト


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