11月6日、中国初となる新エネルギー車(EV)産業の知的財産権を活用した証券化商品(ABS)の発行イベントが広州開発区で開催された。この知財ABS商品は、EV関連の技術を持つ企業が所有する特許権をリース会社に一時的に譲渡し、リース契約を通じて特許を再び実施する「ファイナンス・リース取引」モデルを採用している。これにより、企業はコア技術やブランドを手放すことなく資金調達を実現でき、技術革新と資金の流れ、産業の発展を一体化させる新たなモデルが提供される。
この商品は、国内で初めてのEV産業向け知財証券化商品であり、地域をまたいだ共同発行モデルとしての試みでもある。今回の発行には、広州開発区を拠点とする7社を含む全国のEV関連企業15社が参加しており、35件の特許が基盤資産として活用され、発行総額は1.14億元に上る。
さらに、このイベントではEV産業の知的財産権を共有する「全国EV産業パテントプール」の構築も発表され、一汽(FAW)、東風、長安、BYD、吉利、NIO(蔚来)など、中国を代表する20社以上が参画した。知財の共有を通じて、EV産業全体の技術力向上と国際競争力の強化を目指しており、中国のEV産業のさらなる成長を支える基盤になると期待されている。
出所:中国知識産権資訊網