中国国家市場監督管理総局(SAMR)は最近、今年1月から9月までに摘発した不正競争関連事件が8474件に上り、過料と没収金額が総額5億4400万元に達したと発表した。このうち、日用品・消費財分野における不正競争事件は2787件に上り、過料と没収金額は1億400万元に上る。SAMRは、特に注目すべき典型事例7件を選出し、公表した。
その中でも、商標の誤認混同に関する事件が注目されている。広東省の童友衛生用品有限公司が米P&G社の「Pampers」商標権を侵害した事例である。同社は「清芯触感のPannpoers」というブランド名でおむつや幼児用パンツを製造・販売していたが、製品の外装デザインがP&G社の「Pampers」製品と非常に類似していた。特に、色合いや模様のデザイン、形状、ロゴ配置が酷似しており、消費者に誤認を引き起こす恐れがあると認定された。さらに、この行為は、P&G社の登録商標(第11218447号、第37842201号)と構成や読みが似ていることから、商標権の侵害に該当するとの判断が下された。
市場監督当局は、「不正競争防止法」第6条第1項および「商標法」第57条第2項に基づき、違法行為の停止、関連製品の没収、さらに60万元の罰金を科す行政処罰を命じた。当局は今後も、日用消費財における商標冒用や知名ブランドへのフリーライドなどの不正行為を厳格に取り締まる方針である。
出所:国家市場監管総局公式サイト