英家電大手、ダイソン社と中国のスマート家電メーカー、追覓科技(ドリーミー)社が、長引いていた知的財産権に関する紛争で和解に至ったことが明らかとなった。最高人民法院知的財産権法廷の調停の下、両社が争っていた世界20件余りの知的財産権紛争に関して「一括」和解が成立した。
2022年、ダイソン社は、自社の特許がドリーミー社により侵害されたとして、最高人民法院に上訴。この紛争は、双方が世界の家電業界で大きな影響力を持つ企業であるため、業界内外で大きな注目を浴びていた。加えて、両社間での知的財産権の紛争は、ドイツをはじめとした欧州諸国で続出していた。
合議法廷は、これらの紛争の全体像を精査した。双方の矛盾を緩和するための対話の場を作り、両社が相手の要求や利益を理解するよう促進した。このプロセスを通じて、両社の間で相互信頼と共通認識が徐々に築かれていった。繰り返しの交渉の末、20件を超える知的財産権紛争に関して「一括」和解に至った。両社は和解協議を正式に締結し、現在その内容が全て実行済みであるという。
和解後、ダイソン社とドリーミー社は、最高人民法院に対して感謝の意を示す感謝状を送付した。その中で、「貴裁判所の尽力は、中国が知的財産権保護を日増しに重視していること、そしてその大きな進歩が他国の参考に値することを明確に示した」との言葉を贈った。
出所:中国保護知識産権網