特許紛争19件を一括解決 最高法院が調停で「対立」から「協働」へ
時間: 2026-03-24

 最高人民法院(最高裁)がこのほど公表した活動報告に、知的財産法廷が調停により解決した低空経済分野の特許紛争が典型事例として盛り込まれた。関連する19件の紛争を一括で解決し、対立的な関係から協調的な関係への転換を実現した点が注目されている。

 

 本件は、上海の企業2社の間で争われた19件の特許権帰属紛争で、それぞれ異なる審級の裁判所で審理されていた。双方の対立は極めて激しく、長期にわたる訴訟は双方の研究開発に支障を来し、多大なコスト負担を招いていた。とりわけ低空経済が成長機会を迎える中、両社は国内外の競合企業や投資家からの圧力にも直面していた。

 

 このうち3件は、二審段階で最高人民法院の知的財産法廷が調停に乗り出した。当初は主張の隔たりが大きく、協議は難航したが、合議体は判決言い渡し直前まで粘り強く調整を続けた。その結果、主要な2件の特許について、権利帰属を確定したうえで「まず実施を認め、その後に対価を協議する」という柔軟な解決枠組みを提示した。これにより、当事者は全体的な事業利益や将来の協力の可能性に目を向けるに至り、最終的に全ての事件が訴えの取り下げにより解決した。

 

 近年、裁判所は知的財産紛争の解決において司法調停の役割を強化しており、実効性を高めている。最高法院が示した典型事例からは、現在の調停実務に三つの特徴が見て取れる。第一に、事件や業界の特性に応じた柔軟な対応を重視している点。第二に、集中審理などの制度を活用し、関連事件や国際的な並行訴訟も含めて一体的な解決を図る点。第三に、対立関係の解消にとどまらず、ライセンス契約などを通じて協力関係の構築を促し、紛争解決を新たな価値創出へとつなげている点である。


出所:中国知識産権資訊網


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