マドプロ出願の中国指定における登録日は、いったいいつになるでしょうか?
商標の登録日を確定することは極めて重要です。この日付をもって、商標が法的な保護を受ける対象となり、出願商標から登録商標となって、当該日から専用権を有することになります。また、不使用取消請求や無効審判請求を行う際にも、対象商標の登録日を正確に把握しておく必要があります。商標登録から3年を経過していない場合、当該商標に対して不使用取消請求を行う場合、商標局は受理しません。
中国国内で直接出願された商標の場合、登録日は通常、登録公告発行日となります。しかし、マドプロ経由で中国を指定した場合、その登録日の確定にはやや複雑な事情があります。
1. 拒絶期間内に中国商標局からの拒絶通知がなく、登録に至った場合
マドプロ協定及び議定書の規定に基づき、マドプロ出願が指定締約国の審査段階に入った後、12か月又は18か月(議定書の場合は18か月)以内に当該指定締約国からの拒絶通知を受け取らなかった場合、当該商標は指定締約国における登録が承認されたものとみなされます。そのため、拒絶期間満了前に中国商標局からの拒絶通知がなかった場合、登録日は当該商標の拒絶期間満了日となります。
【事例1】
下記商標の拒絶期間起算日が2025年3月27日であり、拒絶期間が18ヶ月であるため、拒絶期間満了日は2026年9月27日となります。したがって、当該商標の登録日は2026年9月27日となります。

なお、事例1の商標について、拒絶期間満了日前(2025年9月26日)に中国商標局から登録認容通知書が発行された場合であっても、登録日は上記の拒絶期間満了日を基準として算定されますので、この点には留意する必要があります。

2. 中国商標局からの拒絶通知を受け、拒絶査定不服審判を経て登録に至った場合
マドプロ出願が中国商標局によって一旦拒絶され、その後に拒絶査定不服審判を経て登録に至った場合、以下の二つの日付を考慮する必要があります。
- ① 前述の「拒絶期間満了日」
- ② 拒絶査定不服審判審決日
具体的には、次のように取り扱われます。
-拒絶査定不服審判審決日が拒絶期間満了日より早い場合→登録日は拒絶期間満了日
-拒絶査定不服審判審決日が拒絶期間満了日より遅い場合→登録日は拒絶査定不服審判審決日
【事例2】
下記商標の拒絶査定不服審判審決日は2026年3月12日です。


当該商標の拒絶期間起算日は2024年11月14日であり、拒絶期間満了日は2026年5月14日となります。

この場合、拒絶期間満了日(2026年5月14日)は拒絶査定不服審判審決日(2026年3月12日)よりも遅いため、登録日は拒絶期間満了日である2026年5月14日となります。
【事例3】
下記商標の拒絶期間起算日は2022年6月30日であり、拒絶期間満了日は2023年12月30日となります。

当該商標は拒絶査定不服審判審決取消訴訟を経て登録に至り、差し戻し審理の審決日は2025年10月27日です。


この場合、拒絶査定不服審判審決日(2025年10月27日)は拒絶期間満了日(2023年12月30日)より遅いため、登録日は2025年10月27日となります。
最後に、上記の登録日に関する考え方は、商標登録証明書の発行申請にも同様に適用される点にご注意ください。すなわち、登録日以降でなければ、商標登録証明書の発行申請を行うことはできません。