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合法的な仕入元に関する抗弁における挙証責任について
時間: 2017-12-26

前書

多数の特許権侵害案件において、侵害行為を徹底的に打撃するために、被疑侵害製品の生産源、即ち、製造者に対して法律行動を取ることが最も効率的な手段であるという。しかし、被疑侵害製品の生産行為が水面下であるので、特許権者が真実な生産源を探すことが非常に困難である。そのため、多くの場合では、特許権者が被疑侵害製品の使用者或は販売者を起訴し、使用者と販売者の侵害責任を追及するしかない。一方、我国民法学の善意第三者の理論により、2008年に改正された特許法の第70条が善意使用者と販売者に賠償免除に関する抗弁権利を賦与した。

 

ここで、合法的な仕入元に関する抗弁における挙証責任の割り当てについて、紹介する。

 

「合法的な仕入元に関する抗弁」に関する法律規定

『特許法』

第70条

特許権者の許諾を経ずに製造され、販売されたと認知していない状況において、生産経営を目的として特許権侵害製品を使用したり、販売を許諾したりした場合、或は販売したりした場合、当該製品の合法的な仕入元を証明できるものは賠償責任を負わない。

 

『最高人民法院による専利権侵害をめぐる係争案件の審理における法律適用の若干問題に関する解釈(二)』

 

第25条

専利権者の許諾を得ずに製造、販売されたことを知らずに、生産・経営の目的で専利侵害製品の使用、販売の申出又は販売を行い、且つ当該製品の合法的な出所を立証した場合、権利者が前述の使用、販売の申出、販売の差止めを求める主張について、人民法院はこれを支持しなければならない。ただし、被疑侵害製品の使用者が、当該製品の合理的な対価を既に支払ったことを立証した場合はこの限りではない。

 

本条第一項でいう「知らずに」とは、実際に知らず、且つ知るべきでないことをいう。

 

本条第一項でいう「合法的な出所」とは、合法的な販売経路、通常の販売契約など、正常な取引方法により製品を取得することをいう。合法的な出所について、使用者、販売申出人又は販売者は、商習慣に適合する関連の証拠を提供しなければならない。

 

北京市高級人民法院『専利権侵害判定指南』(2017)

145、生産経営を目的として、特許権者の許可を得ずに製造、販売された特許製品であると知らない又は知り得ず、その特許製品を使用、許諾販売又は販売した場合、仕入元が正当であると証明できれば、賠償責任を負わない。但し、前記使用、許諾販売又は販売行為に対する権利者の差止め請求は支持しなければならない。

 

146、合法的な出所とは、合法的な仕入元、通常の販売契約など正常商業手段で被疑侵害製品を取得したことを指す。

合法的な出所に関する証明事項について、被疑侵害製品の使用者、許諾販売者又は販売者が、商習慣に合うレシートなどを証拠として提出すべきである。ただし、権利者が、被疑侵害者製品が合法的な出所を有すると明確に認めた場合はこの限りでない。

 

引用判例

広東雅潔五金有限公司(以下は雅潔公司と省略する)と楊建忠氏、卢炳仙氏との意匠権侵害係争の再審案件(案件番号:最高人民法院(2013)民提字第187号)

 

基本情報

2012年2月10日に、雅潔公司は、楊建忠氏、卢炳仙氏が自社の意匠権を侵害した理由で、河北省石家庄市中級人民法院(以下は、一審法院と称する)に本件訴訟を提起した。一審法院は、本件において卢炳仙氏がその販売している製品が権利侵害製品であることを知る或は知り得ることを証明できる証拠がなく、またその販売している製品が合法的な仕入元があるので、卢炳仙氏が法により賠償責任を負わないと判断したが、卢炳仙氏が直ちに被疑侵害製品のドアロックを販売することを停止すると命じた。また、雅潔公司のその他の訴訟請求を却下した。

 

雅潔公司が一審判決を不服とし、河北省高級人民法院(以下は、二審法院と称する)に上訴を提起した。二審法院が審理したところ、一審判決において調査された事実が真実であると判断したので、上訴を却下し、元の判決を維持した。

 

雅潔公司が二審判決を不服とし、最高人民法院に再審を請求した。最終に、雅潔公司の一部の再審請求が支持された。最高人民法院は、一審において認定された事実が誤り、二審において認定された事実が明らかでなく、且つ適用した法律も誤っているので、それらの判決を取り消すべきであると認定し、楊建忠氏、卢炳仙氏が直ちに侵害行為を停止し、それぞれ、雅潔公司に50,000元と2,000元の経済損害賠償を支払うとの判決を下した。

 

裁判官意見の分析

再審判決において、「合法的な仕入元に関する抗弁の成立条件及び挙証責任の割り当て問題」について、最高人民法院は、合法的な仕入元の抗弁が以下の二つの条件を満たさなければならないを認定した。1.侵害製品の使用者、販売者の主観的な善意(即ち、その使用、販売許諾又は販売しているものが侵害製品であることを知らない)。2.侵害製品が合法的な出所があること。

 

1についての挙証責任が、一般的に、権利者より負い、侵害者がその使用、販売許諾又は販売しているものが被疑侵害製品であることを知る或は知り得ることを証明するべきである。権利者が知る或は知り得ることを証明できない場合、一般的に、被疑侵害者がその使用、販売許諾又は販売しているものが侵害製品であることを知らないことを推定できるので、当該被疑侵害製品の使用者、販売者が善意的であることを認定できる。

 

2についての挙証責任が、被疑侵害製品の使用者又は販売者より負い、被疑侵害製品が以下のルートで仕入した事実を証明すべきである。①正当で合法的なルート②正常で合理的な価格③直接に製品供給者から仕入したものである。合法的な仕入元の抗弁制度が、被疑侵害製品の善意使用者又は販売者の賠償責任を免除したとともに、権利者の合法的な権利も保護している。被疑侵害製品使用者又は販売者の挙証により、権利者が引き続き製品供給者の侵害責任を追及することができ、最終的に被疑侵害製品の生産源、即ち製造者をわかることができる。よって根本的に権利侵害問題を解決することができる。

 

総じて言えば、特許権者として、侵害訴訟における合法的な仕入元の抗弁において、一般的に、被疑侵害者が「権利侵害を明らかに知る」証拠を提出する必要があるので、「権利侵害を明らかに知る」を証明するために、権利者が訴訟を提起する前に、適時に法により販売者、又は使用者にその被疑侵害行為の存在を通知する(例えば、被疑侵害者に警告状を送信する)ことを考えられる。また、使用者又は販売者として、合法的な仕入元の抗弁において、商習慣に合う関連証拠(例えば、製品を購買した領収書やレシート、支払いの内訳など)を提出する必要があるので、平日の取引において関連のレシートなどを保留したほうが良いと思われる。


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